今回は、ゴスロリ全体というよりも、どちらかというとゴシックよりの薔薇のお話になってしまうかもしれません。
『薔薇の名前』はご存知でしょうか?ウンベルト・エーコという世界的な学者(哲学・美学専門)が書いた小説です(ショーン・コネリー主演で映画化もされています)。
『薔薇の名前』の時代設定は1327年ということで、ヨーロッパ中世後期が舞台ですね!話の筋は修道院における殺人事件の謎解き。ただし、そこでは異端審問や教皇権と皇帝権との対立等の中世おなじみのテーマが作者の該博さをもって描かれています。
ヨーロッパ中世という時代設定はともかくとして、内容自体は決してゴスロリ風小説とはいえない小説です。にも拘らず『薔薇の名前』を採り上げたのは、「中世」と「薔薇」との組合せが、とてつもなくゴスロリのイメージと重なるからです。
ゴシックロリータにおけるゴシックという言葉も含め、私たちがゴシックという言葉から連想するのは「闇」なのではないでしょうか。
ただしそれはどんな闇なのでしょう?
ゴシックというと、ゴスロリ以前にゴシック様式の大聖堂などを思い浮かべる方が一般的でしょう。ゴシック様式は中世に流行った建築様式で、鬱蒼とした森をイメージしたものといわれています。
だとすると、「ゴシック=闇」はあながち的外れではありません。そして、大聖堂とはキリスト教徒が会して、神に祈りを捧げる場…
どうやら、ここら辺りが、ゴスロリにおける闇のイメージに大きく関わってくると思うのです。
闇に神聖さがないと、きっとゴスロリ風にはならないはず…。そして、ゴスロリに神聖さをもたらすフレーバーがキリスト教だとすると、ゴスロリのイメージに十字架や天使がマッチするのもうなずけます。
闇は闇でも「聖なる闇」こそが、ゴスロリにはふさわしいみたいですね!
薔薇についてはまた後ほど…
⇒薔薇の名前〈上〉
⇒薔薇の名前〈下〉
⇒薔薇の名前 特別版